田代智一×高田暁楽曲の話
いいよねっていう話。
作曲×編曲は色々なコンビがいる。
今回は自分の好きなコンビ、田代智一×高田暁について書く。
なぜこのコンビなのか。
それは突然書きたくなったからで、特に理由はない。
以下、敬称略。一応断っておくがカップリングの話ではない。
まず:田代智一
やはり「ハレ晴レユカイ」の作曲者というのが世のイメージである(定量的な調査は一切してないけど断言しても間違いないと思う)。
他には
「雪、無音、窓辺にて。」(『涼宮ハルヒの憂鬱』キャラクターソング、編曲:上松範康)
「CHOIR JAIL」(TVA『黄昏乙女×アムネジア』OP、共編曲:浦田尚克)
「Wonder Wind」(TVA『ハヤテのごとく!!』OP、編曲:前口渉)
「恋のヒメヒメぺったんこ」(TVA『弱虫ペダル』劇中歌)
などの作曲者でもあるし、近年はQ-MHzのメンバーとしても活躍されている。メロディメーカーとしての地位は揺るがない。
試聴がないのだが、TVA『おくさまは女子高生』OPの「Love Love!Chuっ Chuっ!」は1回聴いたほうがいい。
ところで:田代智一×安藤高弘
「ハレ晴レ」編曲の安藤高弘と田代のコンビは最強だ。以下の楽曲タイトルを見れば明らかであろう。
ハルヒ関係
「止マレ!」(TVA『涼宮ハルヒの憂鬱』2期ED)
「最終未来を見せて!」
「世界が夢見るユメノナカ」
「最強パレパレード」
(「最強パレパレード」は最近モールス信号のリズムがTwitterで話題になっていたが、これが田代×安藤コンビなんだよな~と思ったのに、作編曲者に言及している人があまりいなかったのは残念であった)
TVアニメの主題歌
「LOVE×HEAVEN」(TVA『れでぃ×ばと!』OP)
「Days」(TVA『ながされて藍蘭島』OP)
「ワンウェイ両想い」(TVA『けんぷファー』ED)
などがある。
どれも好きなのだが、1曲だけ選ぶなら「Days」を選ぶかなあ(明日の自分に訊いたら、別の曲を選ぶかもしれないが。それくらいどれも良い)。うーん、でも「LOVE ×HEAVEN」かなあ、やっぱ。。。
ちなみに『咲-Saki-』や『NEEDLESS』、『らき☆すた』のキャラソンなども田代×安藤コンビの楽曲があるので良かったら是非。
余談はここまで。
というのも田代×安藤コンビの楽曲は最強すぎるし、自分がわざわざ何か書く理由もない気がする。だから今回は作曲が田代智一で、編曲が高田暁の楽曲の話をする。
失礼を承知で書くが、田代×高田コンビの楽曲はそんなに知名度が高くない。でもだからこそ書く価値があるのだ。
さて:高田暁
高田暁は『ラブライブ!』をはじめとして『アイドルマスター ミリオンスターズ』などのアイドル作品への楽曲提供が多い。2次元アイドルだけでなく、声優ユニットスフィアやStylipSにも楽曲提供しているし、NMB48の「僕らのユリイカ」はアニメを観ない人でも知っているだろう(このブログを見に来るような人はアニソンを聴く層が大半のような気がするので説明不要の感もある)。
ちなみに高田暁楽曲は素晴らしく、別記事にしたほうが良いくらい語れる。ここでは好きな曲をとりあえずあげておく。
「君にまつわるミステリー」(『氷菓』ED)
「Choose me♡ダーリン」(『この中に1人、妹がいる!』OP)
「Heavenly Lover」(『〃』ED)
「Pride on Everyday」(『バクマン。』ED)
「BINKAN♡あてんしょん」(『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』OP)
(ところでぜんぜん関係ないが、高田暁の個人サイトのWorks欄がそのままWikipediaを埋め込んでいるのはめちゃくちゃ面白い。)
本題:田代智一×高田暁
事前説明はこれくらいで良かろう。
上述のような田代智一と高田暁のコンビによる楽曲は、クレジットを見ただけでワクワクする。だからといって、キャッチーなメロディのアイドルアニメ楽曲ばかりが来るかといえば、そうは問屋が卸さない。
以下5曲について書く。文章は読まなくていいので、とにかく曲を聴いてほしい。
順不同。
ぎゅっとBABY☆愛なんだBABY(2011)
OVA『Baby Princess 3Dぱらだいす0』OP
歌:蛍・氷柱・星花(内田彩・藤田咲・三森すずこ)
作詞:畑亜貴
1つ目。たぶん田代×高田コンビでいちばん有名だと思う。とにかくポップでキャッチーで、CMでサビの一部を聴いて、購入を即決した記憶がある。
作品が「電撃G'sマガジン」ד公野櫻子”ということでランティスのページには「『Baby Princess 3Dぱらだいす0』WEBラジオのパーソナリティを務める藤田 咲に加え、同じく公野作品の『ラブライブ!』のメンバーでもある“内田 彩”と“三森すずこ”も歌います!」と書いてある。
宣伝文句だとしても、『ラブライブ!』の名前を出してしまうのはあまりに身も蓋もない気がする。とはいえメインターゲット層なだけあって、曲調も『ラブライブ!』ファンには親しみやすい。作詞が畑亜貴だからというのは言うまでもなく、編曲の高田暁もμ'sの1st「僕らのLIVE 君とのLIFE」、3rd「夏色えがおで1,2,Jump!」などのアレンジをしているといえば、誰しも合点がいくだろう。
御託を並べずとも一聴すればすべて分かる。キャッチーなメロディのアイドルアニメ楽曲、ここに極まれり(しかし試聴が貼れないので、各自探して聴いてほしい)。
Girlish my MIGHT(2009)
『宇宙をかけるラジオ』OP
歌:獅子堂秋葉(MAKO)
作詞:畑亜貴
2つ目。TVアニメ『宇宙をかける少女』ED「宇宙は少女のともだちさっ」(作曲:山口朗彦 編曲:大久保薫)はかなりエネルギッシュな楽曲なのだが、c/wのこの曲も負けていない。
ライブで映えそうな疾走感に加え、“行け!行け!”や“飛べ!飛べ!”などのコールや、キャラクターのセリフが入っていて、とにかくノリやすく盛り上がる楽曲なのだ。あと乙女らしい歌詞がかわいい。
Bメロからサビへの解放感もたまらない。Aメロ、Bメロ、サビとメロディの域がだんだん広がっていくからなんだと思う(楽理は分からないが)。
これも試聴が貼れなかったので、各々探して聴いてほしい。
あんたなんか!(2010)
TVA『みつどもえ』キャラクターソング
歌:杉崎みく&丸井みつば(斎藤千和&高垣彩陽)
作詞:yozuca*
ハッキリ言って“頭の悪い楽曲”なのだが、イントロからギターがカッコイイし、キメキメで、小学生とはいえ感情のぶつかり合いはガチであることを思い知らされる。
間奏のサンプリングされたセリフ、そして大サビでの歩み寄りを匂わせてからのオチまで完璧なので、ラストまで聴いてほしい。
予感、咲きました!(2009)
TVA『咲 -Saki-』キャラクターソング
歌:宮永咲(植田佳奈)
作詞:畑亜貴
イントロからAメロの転調(たぶん長2度下)が唐突で、いきなりAメロ暗いな!と感じるのだが、Bメロを経て、サビで帰ってくるとこれが明るく感じられる。この明るさが、予感が咲いたことを音から表現しているように思える。
またサウンドから感じられる浮遊感やキラキラ感が、曖昧なんだけどもしっかり期待や希望を伝えてくれる。詞と曲が同じ方向を向いていると強いなあ。
(ちなみに同じアルバム収録の田代智一の楽曲「逃しません…ですわ!」(歌:龍門渕透華(茅原実里)、編曲:近藤昭雄)はめちゃめちゃオシャレで、超オススメ。この記事の流れで言うなよ……という話ではあるが。)
おわりに
お気付きだと思うが、田代智一×高田暁楽曲は2009~2011年、ランティスレーベルから発売されたキャラクターソングが中心である。
おそらく当時のランティスプロデューサーの采配によって誕生した偶然の組み合わせなんじゃないかと思う。だからきっと、これから新しい田代×高田楽曲を耳にすることはないだろう(あってほしいのだが)。
キャラソンアルバム収録曲やカップリング曲となると、自然に聴けるチャンスは少ないし、アニメ放送から何年も経過してしまうとイベントで披露される機会もほとんどない。しかし作家は本気で作っているから、意外な面白い楽曲が眠っているし、動画サイトやサブスクリプションサービスで1曲単位で気軽に聴けるようになった今だからこそ掘り起こす意義もある。
それではまた、何か書きたくなったら。